ペットボトルで木と木の接合

ペットボトルで木と木の接合

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小泉斗真

題材決定理由

なぜペットボトルでの木と木の接合に着目したかというと普段飲み終わったらすぐ捨てリサイクルするペットボトルをどうにかして他の方法で再利用できないか。また、他のポリエステル製のボトルでもできないかと思いこの題材を選んだ。

 

実験手順

1.ペットボトルの収縮具合を確かめる

最初の実験はペットボトル(500ml&2L)とオリーブオイルのボトルの輪切りだけをヒートガン(600℃)で熱してどこまで収縮し固くなるかを試した。結果は2Lのボトル(両方)はサイズがたいして変わらず色が変わり焦げたり溶けてしまった。500mlのペットボトルはかなり収縮し丸まり固くなった。しかし熱しすぎると穴が空いたり焦げた。

左:2Lペットボトルを熱したもの/右:500mlペットボトル熱する前と熱した後比較

 

2.角材をペットボトルで垂直に継ぐ

2回目の実験は角材同士を垂直に繋げペットボトルを100mm幅で輪切りにして、それを接合部にはめてヒートガン(600℃)で熱して収縮させ固定した。結果は横への強度はあるが引っ張るとすぐに抜けてしまった。そして溶けて穴が開いてしまった。どうすれば引っ張っても抜けなくなるのか、どうすれば穴が開くかなくなるかを考えた。そして溝を彫る、ヒートガンの当てる距離を少し離すことにした。

左:角材を接合したもの/右:角材を引っ張ったもの

 

3.継ぎ手の強度を上げる加工をする

3回目の実験は角材2本に鉄工ヤスリの丸い部分で溝を数カ所彫り、それを繋げペットボトルの輪切り(100mm)をはめて熱した。結果、横方向にも引っ張る方向にも強く抜けなくなった。熱する距離も離したことで穴は開くことはなかったが白くなってしまう部分が数カ所あった。なぜ白くなるかを考えた。一点にヒートガンを当てると白くなってしまうことがわかったので、熱が一点に集中しないように常に動かしながら熱することにした。

 

左:紅茶花伝/右:綾鷹

 

4.角材を直角及び斜めに継ぐ

4回目の実験では角材にホゾを彫り3パターンの角度をつけて接合した。パターンは45度、90度、120度の3種類。角材のホゾはあえて隙間を開け角材同士での強度は弱い状態にした。45度と120度は40mm幅1本、90度は25mm幅を2本で接合した。45度から始めた。角材同士を組み合わせ、交わった部分にペットボトルを通して熱して接合した。結果使用したペットボトルが細いので接合までの時間は1分ほどだった。接合自体はできたが強度面に少し不安が残った。
次に120度で実験をした。実験方法は45度と同じやり方で試した。結果、やはり接合までの時間は早かった。そして45度より強度があり強度面の不安は感じなかった。
最後に90度を実験した。90度は1本でやるのが不安だったので2本でやった。実験方法は木材を組み合わせ、1本通し熱して接合した後に反対側にもう1本通し熱して接合した。結果、強度はしっかりあり、不安な感じはしなかった。

45度
90度
120度

まとめ

今回の実験を通してわかったことは、ペットボトルのリサイクルにもなり、ペットボトルと木材という異素材の組み合わせでクリアーな感じが出せる。角度もつけることができることがわかったので家具の一部で使うことの可能性を感じることができた。本来なら色付きのペットボトルも使って実験をしてみたかったが国内では流通しているものが少なく入手するのが難しかったのでいつか色付きのペットボトルが入手できた際には試してみたいと思った。