ガラスを纏った漆喰
まだ幼い時、祖父母の家に行ったら砂壁があった。まだ砂壁と知らずに触ってみたらポロポロと剥がれていった。それがなにか楽しくて何回も触っていた記憶がある。ひどく怒られたが、こりずに触っていた。手に砂粒が残り、壁の削れたところはきらきらと静かに光っていたように思う。それがなんとも魅力的で、今回土壁に何か混ぜるような実験をしてみようと思った。
漆喰と何を混ぜるか
身近にあるもので、何があるか考えた。初めに学校で手に入るものを使用してみた。まず工房から木屑を使った。次に簡単に手に入るガラスを使用した。
実験1漆喰と木屑を混ぜてみる
漆喰と大鋸屑を混ぜてみるが思った感じにならない。塗れるのは塗れるが目立たない。思ってたイメージと違っていてすごい地味だった。そのままの素材感だった。次に鉋屑を混ぜた。こっちはサイズが大きいため塗りずらかった。塗ることもできたがこっちも思った感じにならない。
材料:
漆喰チューブ 250g
木屑 コップ半分
実験手順:初めに漆喰を塗り、乾かしてから二度塗りに入った。漆喰と木屑を混ぜておく。乾いた漆喰の上に塗っていく。
実験2漆喰とガラスを混ぜてみる
混ぜるためのガラス粒の作成
使ったガラス
実験手順:ガラスを割ることから始めた。ガラスを割ると飛び散るのでまず、ガラスを靴下の中に入れて新聞で包んだ。次に履かないズボンのポケットの中に入れて玄能で叩いて割った。割ったガラスを細かくしていく。飛び散らないように慎重に叩いていく。ある程度粉々になったらそれをザルの中に入れて仕分けをしていった。これで中位(5mm~15mm)のガラスと粉々ガラスが完成した。
漆喰と大小のガラス粒をそれぞれ混ぜてみる
まずは、細かいガラスを使った。漆喰と上手く混ざった。細かいガラスは、漆喰と良く混ざり易く、量やガラスの色の組み合わせで面白くなりそうだとおもった。それぞれの組み合わせでいろんな変化が出ると思い面白いと思った。大きいガラスは、上手くいかない。角が引っ掛かる。
漆喰を厚めに塗って、洗い出しをしてみる
大きいガラスがポロポロ落ちないように、漆喰の下地を厚くしてからガラスを左官コテで押し込み少し待った、時間がたった後に漆喰を塗った。ガラスが埋まるくらいに塗ってから洗い出しをした。できたのはできたが綺麗にできないと言うことがわかった。ガラスの角が良く引っ掛かるのでガラスの角を取ろうと考えた。
実験3 :漆喰と角を取ったガラスを混ぜてみる
ガラスの角をとる
実験手順:角を取る方法は、ペットボトルを使った。ペットボトルの中に海で拾ってきた砂、石(細かい、大きい)、水を入れて振り続けた。万歩計は49691回を記録していた。砂と石はガラスよりも砕けやすかったため、途中で3回ほど交換した。簡単にシーグラスを作れると思ったが無理だった。
漆喰と厚めに塗って、ブラシで磨く
前と同じ方法で塗ってみる。塗りやすさは上がった。しかし洗い出しは出来たのは出来たがやらなくても違う方法があると思った。試しで、完成した二つの漆喰に霧吹きを掛けてその後に歯ブラシで擦ってみた。こっちの方が丁寧に出来た。また自分で調節が出来ると思った。
完成(ほぼA4サイズの石膏ボード2枚)
下地材
粉はひしゃくで半分・水はコップ1杯半
仕上げ材
粉はひしゃくで1杯・水はコップ1杯
細かいガラス
大さじ15ml 2杯 7.5ml 1杯
大きいガラス
角を取ったやつを使用
まとめ
今回の素材研究でどの素材を漆喰と上手く混ぜればコントラストができるかを考えた。鉋屑や大鋸屑は変化がなく漆喰感が強い。ガラス使った方が、漆喰感が少なくて実験の幅が増えそうだと思った。この3つの中では断トツにガラスが良かった。ガラスの量や色の組み合わせで変わっていくと思う。量の調整が難しいところだとわかった。漆喰を塗る所の大きさが変わっていくと、粉々にしたガラスの量も変わっていくので、どれだけ使えばいいかまだハッキリとはいていない。また、全部のガラスが使えるかどうかも分からないのでこれも実験などが必要だと分かる。ガラスと漆喰の可能性はあると思った。漆喰と混ざりやすくてコントラストがはっきり見えるのでいいと思う。室内で使われるとき、窓から差し込む光や、部屋のライトでの見え方が変わっていけばいいなと思った。