息は 「生」の意で、見えないが万物の中で重要な存在である。激動の2020年に、不思議な出来事が次々と現れて尽きない。特にコロナの影響で、全員にマスクの着用を呼びかけられ、息のことは生理的にも精神的にも見直されていった。今回はその見えない 「息」の模様をオーガンジーの変形を通じて実現したい。
まず、オーガンジーをヒートガンで加熱して変形した。変形した不規則の模様は水に飛び込んだ瞬間の模様のようで、その模様は「水の息」だと考えた。それに、ヒートガンにより、シワを硬くするため、クロスクレイ とレジンを試した。クロスクレイを塗った後はオーガンジー本来の透明性が失われる、レジンはツヤと光沢を与えた。両方とも美しいと思った。
次に、着色試してみた。インクとレンジ専用着色剤を利用して、様々な面白い姿が現れてきた。冷えた溶岩のように美しい着色もできた。 その結果、「水の息」だけではなく、「空の息」も「布の息」も「人の息」もオーガンジーを形に変換することができた。そのような自然の中にある、素朴な模様はインテリアデザインの中に活用できると思う。

今回の課題の研究期間は（2020.6ー2020.10）、コロナ過中であった、最初の不規則な模様から「息」というコンセプトを発想して、命の重さと軽さが感じられた。一方、何のコンセプトでも考えず、単純に不規則な形を発見することも面白いと思った。この二つような違う考え方は、私、未来のデザインの道に大きな助けになはれる。